楠のこもれ陽紹介
楠のこもれ陽

「人にはそれぞれ歴史がある。生きてきた痕跡がある。ある人の歴史に触れてみたい。ある時代を覗いてみたい。そんな思いがこの本の作成へと導いていったのかもしれない。」(序文より)
朝倉高校が生んだ小説家・後藤明生。朝倉高校学生歌及び朝倉讃歌の作詞者でもある彼の半生を描いた一冊。彼の人生の根底に流れていたものは甘木朝倉の風景であり、友であり、それは自分自身を確認する大切な『故郷』でもあった。


小説家  後藤明生 とは
朝鮮咸鏡南道永興郡生まれ。旧制福岡県立朝倉中学校に転入し、早稲田大学第二文学部露文学科を卒業。大学在学中の1955年に『赤と黒の記録』で「文藝」の全国学生小説コンクールに入選。1962年に『関係』で文藝賞佳作。1967年「文学界」に発表した『人間の病気』で芥川賞候補となる。「内向の世代」の作家の一人であり、事物や人間の関係性へ意識を向けた批評的でユーモラスな作品を著した。

 

 

 

 

著者 森 志穂 (福岡県立朝倉高等学校36回生)

 

「あなたも朝倉高校出身ね~」と、温かく取材に応じてくださった後藤明生先輩の同級生の方々。そんな皆さんのご協力によって完成した本です。
読者の方々それぞれの心に残る学生時代、甘木・朝倉の風景と重ね合わせながら、そこに育った小説家・後藤明生先輩を知っていただくとともに、明日への道標を探すヒントになれば幸いです。(森志穂 談)